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135kHzは、地中電流を使ってQSOできる可能性がある
高周波電流には、表皮効果といって導体の表面に電流が集中し、結果的に電気抵抗が大きくなる性質があります。そのため、アマチュア無線では普通、大地の中を高周波電流が流れることを考慮しません(無視できるほど小さい。1.9MHzで地中に電線を何本も埋めると効果が確認できる程度)
ところが、135kHzでは表皮効果が小さいので、理論上は大地の内部に電流が流れます。アースを工夫すれば電波ではなく地中電流によるQSOができるかも。これはアワードに有効なのか? ダミーロードのようなアンテナで飛ばないことは理論で分かっているので、地中電流狙いに路線変更しようかしら。
なお、私はマグネチックループアンテナは採用しない方針です。135kHzの(小電力による)遠距離QSOは地中電流の影響が大きく、接地型のアンテナしか実用にならないのが私の仮説です。
(参考文献: HFトランシーバー&HFバンド活用、高木誠利著、CQ出版社、p196)
コアが燃える
135kHzでHF用のトロイダル・コアや鉄心を使うと、HFよりも小さい電力で磁気飽和するので、出力50Wでも出そうものなら、十分に余裕をみて設計しないと発熱して燃えます。また、大電力を通過するローパスフィルタにトロイダルコアを使うと損失が大きすぎて実用になりません。フィルタは空芯コイルで作る必要があります。(写真はコアが自己発熱で割れると同時にトランジスタが発火したところ)
この点、自作された皆さんがどのように対処されているか興味があります。コアの発熱、もしくは空芯コイルの利用について触れていない製作記事は信用できません。
プリアンプは2SC1815が最強?
プリアンプとしていくつかのトランジスタを試してみました。オーディオ用の低雑音トランジスタは周波数特性が悪く135kHzでは利得が出ません。高周波用のトランジスタも、135kHzでは性能的な利点は感じられません。利得・ノイズとも最良の結果だったのが2SC1815でした。2SC1815おそるべし。
終段素子の耐電力
申請した方の話によると、終段素子の最大コレクタ損失(もしくは相当の定格)は最大空中線電力のおおむね3倍以下とするのが保証認定の条件のようです。要するに大きすぎる素子では保証認定が通りません。私の申請書ではPc=100Wのトランジスタで何も言われませんでした。
さて、Pc=0.4Wの2SC1815でスイッチング動作・効率80%という増幅器を作ったら出力は1W出ました。3倍どころか0.4倍です! 大きいトランジスタ=パワーが出る、という保証認定での仮定はどこか間違っていませんか?
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