M型ダイポールアンテナは利得が高い?
HF帯で多用される「逆V型ダイポールアンテナ」。簡単で便利なアンテナといっても性能的には少し不満を感じます。
例えば私は7MHz逆V(片側エレメントが約10m)を給電点高さ6~7m、両端高さ1~1.5mで使っています。この放射特性をMMANAで計算すると、放射の大部分が天頂方向に出ていることが分かります。低い打ち上げ角が要求されるDXには不向きなアンテナといえます。しかし、利得をそのままで打ち上げ角を低くする簡単な方法はなかなか見つかりません。
では利得はどうでしょうか? 私は逆V型の利得を高くする方法を発見しました。エレメントをM型に展開するのです。図を見てください。逆V型に比較してM型ダイポールの利得は2~3dB高くなるようです(計算結果が逆ではないかと何度も見直しましたHi)。この方法ならポール2本、あるいは10m近いポールならば1本でも設置できます。まだ実験していない“机上の空論”とはいえ、面白そうな結果でしたので紹介します。
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コメント
面白いですね。M型の給電点は地面付近ですよね。
とすると実際の設営の際には車両や周囲物の
影響を強く受けちゃいそうですね。
これをVDPのように地上高6~7mに上げると性能
はどうですか?
もちろんこの形状を保持するのは難しいですが、
波長の短いバンド、例えば6mのM型多エレなんて
面白そうだなとふと思いました。
投稿: JF7JQV | 2006年8月10日 (木) 20:29
M型DPを地上高6~7mにすると、
利得は低下して逆Vとほぼ同じになります。
「7MHz」「使用するポールは5~6m」という条件がミソです。
実際の逆Vのインピーダンスは50Ωより高いのに、
計算結果は20Ω近くになるので、
利得の計算が正しいかは謎です。
投稿: JO2ASQ | 2006年8月10日 (木) 21:22