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2008年11月18日 (火)

1.9MHzホイップアンテナのマッチング方法

長さ10m(7MHz 1/4λ)の垂直ワイヤーを1.9MHzに整合するには、次のような方法が考えられます。要点を整理してみました。

1r91. トランス結合方式(by JO2ASQ)

エレメントと直列に可変コイルを挿入して容量成分を打ち消し、トロイダルコア(コアの材質は#43)を使ったトランスでインピーダンス整合を行う方式。

長所: 設計・調整が容易、QSY可能、雨天時でも安定

短所: 環境が大きく変わると、トランスのタップ位置の再設定が必要

1r9_32. LCマッチ方式(by JF1KIC)

エレメント(50Ωよりはるかに低いインピーダンス)に対して、LCマッチで整合する方式。

長所: 設計・調整が容易、QSY可能、コイル以外に立体物が無いので、トランス結合よりは小型にできる。

短所: コンデンサは異なる容量の数種類を取り替える必要がある。湿気によりコンデンサの容量が変わるので、雨には弱いかも。

1r9_23. LLマッチ方式(by JH1GVY)

メーカー製のモービルホイップで使われている方式。トランス結合とは違い、コイルのインダクタンスは小さく設定し、コイルのタップをリグ側に取る。

長所: 空芯コイルだけで構成できるため、小型・軽量化が可能。

短所: 設計が難しい(と思う)、QSY困難(基本的にモノバンド)

1r9_4_24. トップローディング方式(by JE2WYA)

ローディングコイルをエレメントの先端に設置することで電流分布をできるだけ上方に設定し、高い放射効率を得る方法。

長所: 高効率

短所: QSY不可能

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数10mのワイヤーで135kHz帯にマッチングするには、「トランス結合方式」がベストと思います。40mエレメントの容量成分を打ち消すには、5,000μHオーダーのコイル、例えば直径20cmの円筒に約300回巻きのコイルが必要と推測されます。「135kHz帯に共振するアンテナ」もこの程度であれば実現可能でしょう。

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コメント

なるほど。
あと各局のGNDの取り方にも興味ありますね。
ちなみに私は、バッテリーのマイナス端子から。

それと135KHz QRVプロジェクトを立ち上げますか。
EIRPで1Wってどこまで飛ぶの?

投稿: KIC | 2008年11月19日 (水) 21:46

これはわかり安いですね!。大変勉強になります。こちらもASQさん方式で給電してます。

投稿: JH1RYE | 2008年11月19日 (水) 23:52

GNDはハッチバック基台裏のイモネジ埋め込み、
またはアルミ板容量結合アースです。

135kHzの九州・沖縄担当は私??(^^;)

投稿: JO2ASQ | 2008年11月20日 (木) 18:10

 135kHzは2400MHz同様ストーカーをしなければ無理だろうなあ。

投稿: PQM | 2008年11月20日 (木) 18:17

貴局の1.9M10m長Antを作ってみようと思いますが、コイル全長のインダクタンスはいかほどでしょうか?

何度かサービスしていただいているようです。
最近、近場の移動サービスを始めました。

投稿: JH2RRY | 2013年6月24日 (月) 22:47

いつもお世話になっております。
1.9MHzのホイップアンテナについて、
月刊FBニュースにより詳しい内容で掲載しました。
御参考にされてください。
http://fbnews.jp/201306/rensai/jo2asq_idouunyou_benrigoods_03_01.html

投稿: JO2ASQ | 2013年6月30日 (日) 22:44

情報ありがとうございました。
情報をいただく前に作って見たもの(直径10㎝弱の寸胴ボトル2本つなぎ)を、今計ってみたら100ピコ前後になっていました。
ふたがねじ込み式だったので、トランスから5㎝ほどを撚り線にしました。(7Mは省略しました)

昨日、ホームセンターで「前澤化成工業のごみゼロキャップ」なるものを見つけました。
ボトルの径がぴったりで、コネクターがしっかり固定できます。

月央に0へ移動しますので、使ってみるつもりです。

投稿: JH2RRY | 2013年7月 9日 (火) 17:16

インダクタンス 単位が違ってました。失礼!

投稿: JH2RRY | 2013年7月10日 (水) 11:04

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