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2010年1月16日 (土)

電離層の現況と予想 その2

前記事でCONDXが悪いと言われているのに、「7MHzや10MHzの近距離が聞こえた」という方もいらっしゃると思います。その理由を説明します。

Flayer

7MHzの国内近距離伝搬を例に挙げると、春~夏のいわゆる「CONDXが良い」時期の通常伝搬はE層によるものです。一方、現在はE層が消滅し、F層が太陽黒点数の上昇に合わせて発達しているので、7MHzでもF層による反射が主になります。

F層はE層より高度が高いので、F層での電離層反射は、E層よりも高い打ち上げ角に対応します(図)。従って、F層伝搬を有効に使うためには、高い打ち上げ角のアンテナが有利になります。

地上高が1波長より低い条件では、一般に、ホイップ・GPなど垂直系のアンテナは打ち上げ角が低く、水平・逆V型ダイポールなど水平系のアンテナは打ち上げ角が高くなります。さらに、マッチングの問題が解決されたと仮定すれば、水平系のアンテナは地上高が低いほど打ち上げ角が高くなります。

という理由で、今のCONDXでは、地面を這うような低いダイポールアンテナを使えば、7MHzや10MHzで国内近距離のQSOができる可能性があります。ベランダから水平に突き出した釣竿アンテナでも、水平面内の指向性が合っていれば、意外な好結果が得られるかもしれません。

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