2011年のハムフェア
2日間の全日程、ハムフェアの会場にいました。サテライトNOW!ブースに参加しました。
展示はサテライト用のアンテナと、7~50MHzホイップアンテナの2点。サテライト用のアンテナにARRL会長が食いついていたのが印象的でした。
日曜日の最もお客さんの多い時間に、コンテスター(根捨てたー?)の皆様と某ブースで長話をしていたために、お会いできなかったサテライターの方もいらっしゃったようでした。毎年同じ失敗…w
夜のサテライターの宴も毎年楽しみにしています。一方で、今年はサテライター関係者に残念な話題がありました。今後さらに前向きな気持ちでサテライトの運用をしようと…再確認しました。ありがとうございました。
マニア向けQandAコーナー
Q: こんなアンテナ(長さ2.5m)で本当に飛ぶのですか?
A: はい、北海道や沖縄のレンタカー移動で、10~28MHzは全てこれを使っています。夜間の28MHzなどで大パイルになっています。あまりにパイルが凄すぎてクラスタ掲載を遠慮する方もいるそうです。7MHzは力不足を感じ、フルサイズを使うこともあります。
Q: 竿の材質は?(特によくある質問)
A: 安物の竿は、電気を通さないグラスファイバーという材質です。これ以外に、電気を通す(アンテナには使えない)カーボンファイバーという高級品があり、値段がゼロ2つ違います(←本当!)。
間違ってカーボンファイバーを買ってしまう人は、いないと思います。釣りマニアから譲ってもらった竿は確認が必要かもしれません。 入手先:エース共栄橋店
Q: レンタカーを使ったローバンドの運用で、送信中にリグやPCに触ると電撃を喰らってしまう。
A: みの虫クリップコード(バッテリー用ブースターケーブルの流用も可)で、リグのアンテナ端子と、車の底面の鉄骨むき出し部分を接続すると防止できます。車体に貼り付けるアースマットを増強したり、ラジアルを地面に置いたりするよりも効果があります。お試しください。
Q: サテライトの円偏波に対応するのには、垂直と水平のどちらの偏波が良いか。
A: 原理的には垂直も水平も同じです。現実には次のような違いがあります。
- FO-29やSO-50など、偏波面が特定方向に偏る衛星があり、合わせないとQSO困難な場合がある。
- 水平偏波の方が、ダウンリンク側の不法局の混信を回避しやすい。
- 低いパスでは、アップリンク側を水平偏波にすると信号が強い。
Q: 縦振れ電鍵を上手に打つコツは?
A: まず、1:3の比率を実際に印字しながら、正しく身に付けます。
次に、「正しい力の抜き方」に注目して練習します。長さ1(=短点1個分)のスペース、長さ3のスペース、長さ7のスペースでは、指先と手首の動かし方の比率が違うので、それをきちんと区別します。
KCJのブースにあった掲示は、非常に詳しく書かれていました。ただし、接点間隔について説明が無かったので、以下を参考にしてください。
印字機のデモでは、電鍵の接点間隔は、カチカチと大音響が響き渡るくらいに大きく開けてあります。しかし、これを限界まで狭くする方が良い場合もあります。
私はカタカタ音がしなくなる極限(接点間隔が紙1枚分以下)まで接点間隔を狭くするのが好みです。これができるのは、ガタツキの無い高級な電鍵に限ります。そして、マークとスペースの比は、手首の高さや接点間隔を変えるのではなく、電鍵の戻りバネの強さで調整します。
プロ用の教科書には、このように書かれていないと思います。アマチュアはどんな形であっても、正確に打てればいいのです。
Q: サテライトのCWで、J*3KQ*さんとJ*4KQ*さんの区別ができない。
A: J*3KQ*さんは遅めで、文字間隔が規定通り。さらに周波数が不連続に飛ぶことがあります。J*4KQ*さんは文字間隔が規定より空いています。J*1*QHさんとJ*4KQ*さんの区別も同じようにできます。
これとは別の話。パイルの音の塊をさばくのには、小さめの音量が適していると思います。音の塊でパニックになってしまう方は、音量を下げてみてください。
Q: パドルを超高速で打つ方法
A: 普通の速度では、パドルのレバーを垂直に押すだけの動作です。ところが、超高速では、それでは間に合わないので、レバーに指を擦る、つまりレバーをつまんで引き抜くような指の動きを意図的に入れています。FやLなどを打っている時に注意して見ると分かるかもしれません。こんな打ち方は私だけかも…。
Q: ヘッドホンは何を使っているか?
A: 100円ショップのステレオイヤホンを5~6種類買ってきて、カスカス信号が受信しやすいものを選別しています。
今、使っているものは、音量最大にすると振動板がビリビリと歪み、モノラル信号がステレオのように聞こえてカスカス信号が立体的に識別できるという、高級品には無い最高の機能を備えています。入手が困難なため、ガソリン代を数100円使ってダイソーで買いあさっています(^^)
以前はゲーム用のヘッドホン(高域が減衰して聞きやすい)などを試していました。スポンジなどがボロボロになり、汗臭くなるので止めました。
Q: RTTYのパイルで1文字も解読できなくなったら?
A:
- 高級機で、受信モード(SSB)の帯域幅が可変できる場合は、帯域を絞る。
- ATTとRF GAINを使って、信号を極限まで減衰させる。
- AFCを切って、スペクトルの最も強い所に手動でゼロインする。
- 信号音を聞いて、自分の耳で解読する。おなじみ局では音で分かる場合が…(笑)
Q: 次のSHIMA移動はいつですか?
A: 羽田空港の近くにお住まいの方とは違い、基本的には3連休以上でしか移動できません。3連休を探してみてください…。
Q: インクジェットプリンタを長持ちさせる方法
A: E社のプリンタはモノクロ印刷でもカラーインクが急激に減るという不条理を知ってしまったので、C社のプリンタ(4500)を愛用しております。
ご承知の通り、QSLを大量に印刷するため、以前は半年~1年に1回ヘッドの目詰まりが起こり、修理に出していました。いつも「ヘッドを清掃しました」だけの簡単な修理で、修理2回で新品が買えるほどのお金を取られます。「詰め替えインク」の使用がメーカーとして気に入らないらしく、弊社純正インクをお使いくださいと毎回ご丁寧に注意書き(お説教?)があります。でも、純正インクは高価で庶民には買えないんですぅ…
そこで、ヘッドを取り外して燃料用アルコールで洗浄したら、自分で修理できました。インクカートリッジを取り外し、インクの吸い込み口にアルコールを数滴落とし、電気系統を傷めないようにティッシュで拭き取ればOK。あと、カートリッジからインクが出てくる部分のスポンジと、インクの吸い込み口にすき間ができないよう、インクが出てくる部分のスポンジを針先で引っ掛け、引き出しておくとうまくいきます。
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コメント
ハムフェア、ありがとうございました。今年はASQさんのアンテナのみの展示になってしまいました。
なんと言ってもARRLの会長だもんね。凄い記念ですよね。
FAQ集が年々グレードアップしていきますネ。ユーモアたっぷりで、勉強になります。HiHi
投稿: JM1LRA | 2011年8月29日 (月) 23:11
私も時々耳でRTTY解読するときがあります(藁
ASQさんのアクティビティ(交信・製作&交流)には頭が下がります。とても真似できません。HI。
何とか追っかけしていきますんでよろしくです!
投稿: M層 | 2011年8月30日 (火) 19:57
ASQさん
ハムフェアでIBありがとうございました。
HFメインでQSOして下さい。
舟木
投稿: JI3DST/舟木 | 2011年8月30日 (火) 21:51
ASQさん、今年もお世話になりました。
QAの一部は、私のものだとすぐに解りました。
ASQさんのアンテナ製作は、理論的にも直感的にわかりやすいので、非常に助かっています。
近々、サテライトアンテナを製作する予定です。
また、2日目終了後、ご一緒できて良かったです。これに懲りずに、また~
投稿: JH7UJI | 2011年8月30日 (火) 22:41
今度よく聞いてみよう>J*4KQ*さんは文字間隔が規定より空いています。
投稿: k*h | 2011年8月31日 (水) 07:32
会場でお会いした皆様、およびM層さん。
楽しいお話をありがとうございました。
投稿: JO2ASQ | 2011年9月 5日 (月) 20:03