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2012年1月 9日 (月)

酷寒における移動運用のノウハウ

北海道では気温-7℃、風速10m/s以上の猛吹雪の中で運用を行いました。当然このような酷寒での運用は初めてでした。手が冷えてキーイングがおかしくなり失礼しました。それ以外に、いくつか困ったことが発生しました。その実例と対処法を紹介します。

1.手袋の種類が重要

手袋は、普段の移動運用と同じ、手のひら側の全面がゴムで覆われた薄手の軍手を使いました。伸縮ポールなどの物をつかむには十分です。しかし、これは低温での使用に不適でした。手袋が雪で濡れると指先が急激に冷えてきて、あまりの冷たさに気分が悪くなるほどです。

冷凍倉庫で荷物の積み下ろしに使うような革手袋を発見、長久手市で使ってみたところ良い感じでした。

2.電池の性能が低下する

低温では電池の消耗が早く、アンテナアナライザが動作しなくなり困りました。海外製の安いニッケル水素電池は全てダメ。SANYOのエネループは動作したので、携帯電話の充電に優先的に使いました。対策として、1.2Vのニッケル水素ではなく、1.5Vのアルカリ電池を使い、電圧低下に余裕を持たせることが有効と考えられます。

エネループカイロは、エネループ以外の電池と相性の悪いことが判明。重いため、帽子や手袋でポケットが一杯の状況では不便でした。内ポケットなど、収納に工夫が必要。

3.電線・ロープの展開に時間がかかる

電線やロープが固くなり、展開・撤収に時間がかかります。特に凍ったロープの扱いは初めてでした。ロープ表面の氷が手袋に引っかかり、手の中を滑らせることができません。トゲのある植物の茎を折り曲げるようなものです。

結び目をほどくのは、もっと大変。気長に作業するか、何らかの方法で暖める必要があります。キャンプ用品のコンロやバーナーも考えたものの、ボンベ類は郵送も航空機搭載もできず、断念しました。

4.靴について

冬の北海道での靴について検索すると「靴に滑り止めバンドを巻く」「靴屋で3000円くらいの冬靴を売っている」などと出ています。

それよりも、もし可能であれば、現地のホームセンターの作業服コーナーをおすすめします。雪道に適した作業靴が安価に入手できます。靴のほかにも、役立つ防寒具が豊富に揃っています。20県ではスキー用や登山用の靴しか手に入らず(しかも重くて高価)、登山用の靴では保温性能が不十分でした。

また「靴下に貼るカイロ」と「雪用の作業靴(保温性が高い)」は相性が悪いかもしれません。私は足に汗をかきやすく、靴下が汗で湿ってきて冷えるように感じました。靴下を頻繁に履きかえれば快適になると思います。

5.雪による接触不良に注意

雪はキレイなもの、と考えていました。しかし場合によっては砂を含むことがあり、機材に雪が着くと、乾いた後に砂が残ります。コネクタや接点、伸縮ポールの擦り合わせ部分に雪が着いた場合は、よく拭いておきましょう。

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