2015年9月5-6日 北海道ハムフェア
24年ぶりに開催される北海道ハムフェア。開催が決まってすぐに飛行機と宿を確保しました。
ブース出展も計画していたものの、予定を上回る応募があり公式には出展できず。そこでNPO法人ラジオ少年のご厚意で展示スペースを確保していただきました。
今回の持ち物は、実は初めて披露する「お散歩セットHFバージョン」。カバンに入る設備でHFを運用するものです。リグはFT-817、電源は単一アルカリ乾電池10本、アンテナは2.5mの釣竿ホイップです。釣竿は収納しても1m程度あるため、ポスター用の筒に入れて持ち運びました。これはサテライト用のアンテナを運ぶ場合と同じです。
リチウムイオン電池は飛行機に持ち込みできません。アルカリ乾電池は保安検査で「乾電池ですか?」と聞かれただけで一発OK。行きの飛行機が偶然VOCさんと同じ、帰りも同じ便とのことで、札幌駅で昼食の後、会場までご案内しました。札幌駅周辺は無線以外でも来たことがあり、ある程度は様子を知っています。
13時の開場までの待ち時間、駐車場でお散歩セットを展開。鉄柱の上にマグネット基台で釣竿アンテナを立てて、区画用のチェーンにアースを取ります。SWRもバッチリ。早速、HFで運用を開始するも、CONDXがダメダメで全く呼ばれず、7MHzで聞こえた移動局を呼んでQSO成立、開場までに何とかログを残しました。
会場ではお散歩セットをそのまま展示、アンテナの先端は天井に届いてしまうため1段下ろした状態でのセットです。アンテナの先端が引っ込んでいる分をチューニングして、椅子にアースを取ると各バンドSWRが下がり、会場内で運用している記念局をコール。夕方にCONDXが上がってくると室内アンテナでも7MHzがよく聞こえていました。
ブースでは、今年の8エリア大移動を解説した非公開資料を配布。ネットには書けないマル秘情報も載せていました。
ピーク時は身動きができないほどの人出だったものの、夕方になると少し余裕が出てきました。初日の入場者数は750人とのこと。1日目終了後、再びお散歩セットで運用、昼間より少しだけCONDXが上昇し、7/10/14MHzの3バンドで交信。フィルター無しのFT-817では空き周波数探しが難しく、CQを出しても上からかぶせられる状態でした。パイルの無い強力な局を呼ぶと何とか返答があるようです。初日は12局(うち会場内3局)でした。
運用中、「これは何ですか?」「写真を撮っていいですか?」など応対が忙しく、落ち着いて運用できる環境ではありません。ブースに出展していたHFポータブルアンテナを作っている韓国の方から質問攻めに。2日目に「気が付いたら運用が終わっていた」という声もありましたけれど、そのような事情です Hi。
その後、アイボールミーティングに途中まで参加し、某所の2次会へ。アイボールミーティングは、実行委員会が食事やお酒の手配に尽力されたそうでFBな会でした。
2日目の朝もお散歩セットによる運用から開始、CONDXは悪く、朝練は4局のみ。2日目は、会場の上の階で河○塾公開模試があったようで、会場では無線の大音量やら、コンサートの甘い歌声やらが響き渡り、受験生諸君にはお騒がせしました Hi
2日間本当に楽しませていただき、ありがとうございました。
話題メモ
- 札幌市でも南側に山があって、DXやSATに適さないところがある
- 某局: 北海道はどこでも温泉があって風呂に困らないよ 私:ローバンドを運用した後では温泉が閉まっちゃって(笑)
- 夜、人がいない所ではヒグマが出そう→スピーカーから大音量でCWを流してクマよけにしましょう。効果のほどは?
- 北海道のある地域はロケが良く、定住・別宅合わせてタワー10数本が林立しているとのこと。
- 幌加内町は今でも需要があるはず。私も何度か行ったけれど、一度もEスポが開けたことが無いので。
- 沖縄からローバンドを狙うときはダイポールアンテナの先端を北海道に向けると良い。通常の使い方と違う。実際、それで北海道と1.9MHzで何局も交信できているし、シミュレーションでもそうなる。
- 北海道の夜の7MHz移動は、大パイルになる
- ノイズ対策の基本。アンテナ単体でコイルを調整してSWRを1に近づけて(注:厳密に言うと、インピーダンスが50Ωより低い場合はコイルの巻数を増やし、共振周波数を少し低めにして、コンデンサを並列にしてマッチングする)、チューナーで微調整。そこから各種ノイズ対策をする。ATU使用では、この条件になりにくい。単にパッチンコアを大量に入れるだけではダメで、原因を突き止めてそれに特化した対応をする必要がある。万能の方法はなかなか無い。
- 合計16QSO(7MHz 8、10MHz 6、14MHz 2)。コンディションがほぼ最低の状態で、これだけできた。
- アンテナの長さが2.5mあると、7MHz QRPでも十分実用になる。市販品のマルチバンドロッドアンテナはこれより短い。
- 単一アルカリ電池10本で、使用開始時は受信時15V、送信時13.5V。延べ1時間ほどCQを出し続け、受信時13.5V、送信時10V。単一サイズのニッケル水素電池がおよそ10Ah、FT-817の消費電流が2Aなので3~4時間は使えると思ったけれど、1時間でも結構厳しい。アルカリ電池はニッケル水素より容量が小さいらしい。
- DC12Vを13.8Vに変換するような「昇圧コンバータ」をYahooやAmazonで検索すると安価なものがあるので、次回はこれを試してみます。
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コメント
こんにちは。
ブース出しているとは知りませんでした。紹介頼んでいた局に会い、そのまま連れて行かれ心の準備できていなかったので、挨拶もろくにせず失礼しました。メモに書かれているように、ATUではノイズが下がらず、苦労してます。配付資料は私も欲しかったのですが二日めだったので、底を突いていたのかなあ。
投稿: JA8AWR | 2015年9月 8日 (火) 13:51
初のアイボールありがとうございました。
配布資料は1日目でほぼ底を突いてしまいました。どうしてもご希望でしたらメールでお送りします Hi
投稿: JO2ASQ | 2015年9月13日 (日) 21:38
資料は某局から手に入れました。ありがとうございます。最近道外局がたくさん入るようになり喜ばしい限りですが、ほとんどがフォーンで7メガ中心。私の貧弱なアンテナでは相手にしてもらえません。強い局に訪ねてみると、フルサイズとか2エレで驚かされます。私も時々、移動しますが、CWは呼んで戴ける局がほぼ固定していて、JCAが増えないのが残念です。
ASQさんは全国移動されていますが、8が特にノイズがひどいということはありますか? JR6沖縄と比べてどうでしょう? ハムフェァで聞き漏らしたのですが。
投稿: JA8AWR | 2015年9月18日 (金) 17:42